ナタリー爆川 満244歳 不酔の細道 天野満 大通りを行く。 華やかな商店の明かりや、せわしなく行きかう車のヘッドライトに照らされて、夜の通りはまるで昼間のように明るかった。 俺はどこに行くのだっけ。わからない。ただ、どこかに行かなくてはならないことはわかっている。だからこうし... 2021.08.16 ナタリー爆川 満244歳
福原大輝 二人、夜行 福原大輝 見渡す限りの荒野と夜空が青く広がっている。目の前には線路がずっと続いていて、そのレールの鋼鉄は真鍮色に淡く光って僕達の進む道を照らしていた。 太陽はとっくに過ぎ去って、空には帯状に星々が見えた。目前の線路と画が重なって、その星々の... 2021.08.16 福原大輝
マサユキ・マサオ 朱と印 マサユキ・マサオ 目覚めると、私は大層立派な箱の中に居た。何故箱だと思ったのかというと、その部屋がほぼ立方体の形をしており窓が一つも無かったからだ。代わりにドアが一つと、充実した本棚、薄型テレビが備え付けられていた。壁にはゴッホだとかモネだ... 2021.08.16 マサユキ・マサオ