masayuki.masao

マサユキ・マサオ

人の脱糞を笑うな

マサユキ・マサオ それは社会人一年目の春のことです。 輝かしい夢も希望も二週間程で挫折した私は、社会に絶望し、かといってすべてを投げ出す勇気もなく、干からびた魚の目をして日々仕事に勤しんでいました。 そんなある日のこと、無意味な営業をサボっ...
マサユキ・マサオ

朱と印

マサユキ・マサオ 目覚めると、私は大層立派な箱の中に居た。何故箱だと思ったのかというと、その部屋がほぼ立方体の形をしており窓が一つも無かったからだ。代わりにドアが一つと、充実した本棚、薄型テレビが備え付けられていた。壁にはゴッホだとかモネだ...
マサユキ・マサオ

水晶の眼球

マサユキ・マサオ 村田が眼球を意識し始めたのはいつだったか、はっきりと覚えてはいない。少なくとも中学生頃まで、人の目を見て話すことがどうしても出来なかった。部活の顧問からは、話をしている人の目をちゃんと見ろ、とよく注意された。そう言われても...